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[小児]インフルエンザ

[小児]インフルエンザ

原因

インフルエンザウイルスの感染が原因で伝染します。
年によりA型、B型など、ウイルスの型が違い、 ある周期で同じ型のウイルスが大流行して乳児や高齢者の死亡率を高めることもある恐い病気です。
インフルエンザワクチンの有効率は約50%と、ほかの予防接種にくらべると低い数値ですが、 ワクチンを接種しておけばかかっても軽くすむことが期待できます。
希望者が自費で個別に受け、1~4週間あけて2回接種します。 ワクチンの性質上、卵アレルギーの子供は受けられません。

症状

他のかぜ症候群と違い全身症状が強いのが特徴です。
発熱後2~3日中に38~39度以上になり、 頭痛、腰痛、筋肉痛、関節痛や全身倦怠、鼻水、のどの痛み、 せき等の呼吸器症状も強くなります。長くても5日以内に熱は下がります。
他に嘔吐・腹痛・下痢などの症状が見られることもあります。
合併症としては、気管支炎・肺炎・中耳炎等があり、 せきの悪化や発熱が持続する時は注意しましょう。 数は少ないのですが痙攣や意識障害がみられる脳症も注意が必要です。
発病後1日目でうわごとを言ったり痙攣を起こした時はすぐに病院に行って下さい。

治療

まずは安静第一です。十分な水分の補給、室内の保温、空気の乾燥に気を付けるなどの注意が必要です。 最近はインフルエンザの初期に有効な治療薬も出てきました。
ですからインフルエンザ流行時のかぜ症状の際には、早めに(48時間以内)受診するのがいいでしょう。抗インフルエンザ薬は吸入薬、注射薬が使用できるようになりました。

家庭における看病のポイント

発熱時の対応

発熱はウイルスや細菌の活動性を弱める生体の防御反応と考えられています。 お母さんのなかには「熱が高いと後遺症を残す」、「熱が続くと肺炎になる」などの誤解も見られます。 かぜなど(脳の病気以外)で高熱が出ても後遺症に心配はなく、 肺炎で熱が続くことがあっても、熱で肺炎を起こすことはありません。 脳の病気かどうかは病院を受診していればわかります。 お子さんが熱を出した時には、発熱した時のことをお母さんが思い出すことが大切です。

普通は熱が出ると身体が熱くなりますので、お布団をいっぱい掛け、無理やり汗を出させるようなことはしないでください。
38度以上あるときは、首筋、脇の下、そけい部(太股のつけ根)に氷を当てて冷やしましょう。 ここには太い血管があるため、血液が冷やされ体温が下がりやすくなります。 冬は暖房を強くしないように、夏はクーラーの風が直接当たらないようにし、涼しい服装にしてあげてください。

熱でつらそうな時には解熱剤を使いたくなりますが、解熱剤はね熱を下げるだけで病気を治す薬ではありません。 副作用の点からも子供に使える解熱剤は多くありませんし、 インフルエンザでは解熱剤による脳炎、脳症が問題になっています。 子供は熱があっても元気なことが多いので、38.5度以上でつらそうな時に使うといいでしょう。 使用するならアセトアミノフェンがいいとされています。(ボルタレンは子供では禁忌と考えられるようになりました)

水分補給

子供、特に2歳未満の乳幼児は体の水分必要量が多いので、容易に脱水症を起こします。 自分で水分摂取ができないため、お母さんが注意して水分を補ってあげましょう。 半日以上おしっこが出ないときは脱水症と考えられますので医師の診察を受けましょう

換気・湿度

冬のかぜでは加湿器を使ったり、ぬれタオルを室内にかけて湿度を50~60%に保ちましょう。
お問い合わせはこちらから、お気軽にどうぞ。

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