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高血圧

高血圧

血圧は心臓のポンプ作用で押し出される血液の量と血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。 心臓が血液を押し出した時の最も高い血圧を収縮期血圧、 心臓が最も拡がって血液が入ったときの最も低い血圧を拡張期血圧といいます。 この収縮期血圧(最大血圧)と拡張期血圧(最小血圧)の値で高血圧を定義します。

世界保健機構/国際高血圧学会(WHO/IS平成)の分類では、正常な血圧とは最高血圧が130mmHg、 最小血圧が85mmHg未満です。高血圧は、最高血圧が140mmHg以上、または最小血圧が90mmHg以上と定義されました。 日本国内では高血圧の治療でもう少し高めに血圧をコントロールすることが多いですが、 大規模な疫学調査をふまえた根拠があるわけではありません。
実際に生命予後を改善するにはWHOの基準並に血圧を下げる必要があるのかもしれません。

塩分を摂りすぎると高血圧になりますが、 実際高血圧の方で減塩で血圧が低下する食塩感受性高血圧はの方は日本人の30から40%位です。

高血圧の内15%は腎性高血圧といって腎炎や腎血管硬化症など腎臓の病気が原因のものです。 5%位の方は副腎などホルモン異常によるものとされています。 原因が明らかな高血圧のことを2次性高血圧症といい原因となる疾患の治療が重要です。

残りの80%の方が本態性高血圧と呼ばれる原因不明の高血圧で、生活習慣が深く関係しているといわれています。 高血圧は遺伝的素因も強く本態性高血圧の方の約40%に遺伝的素因が関係しています。

高血圧を治療しない場合 長期間高血圧を放置すると血管、心臓に負担がかかります。血管への負担は動脈硬化を進行させます。

動脈硬化に関係した疾患

脳卒中
脳の血管が詰まって脳組織が死んでしまう脳梗塞、脳の血管が破れて脳に出血する脳出血があります。
虚血性心疾患
心臓を栄養する冠状動脈が動脈硬化で狭くなり十分な血液を遅れなくなる狭心症、細くなった動脈が詰まってしまう心筋梗塞があります。
閉塞性動脈硬化症
主に下肢の動脈硬化がすすみ血行障害が生じます。歩くと足がいたくなって歩けなくなる間歇性跛行から、じっとしていても痛みが生じたり、最も重症では足が先の方から腐ってしまいます。
(動脈硬化にならなくても、心臓に負担がかかって心臓が大きくなってしまう心肥大が大なり小なり生じます。 最悪、高血圧性心不全といって心臓がへたばってしますこともあります )
腎臓病
高血圧で細小動脈の硬化が進むと、腎臓の機能が低下します(腎硬化症)。進行すると腎不全になる場合もあります。

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